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2010/11/12 (Fri) 俺様王子とおてんば姫の恋物語14

     俺様王子とおてんば姫の恋物語14














元から大人しい気質ではないのだがここ最近特にイライラすることがあった。


イラつく原因は分っているのだがどうしてイラついているのか理由が分らない。



一体俺はどうしてしまったのだろうか?



いきなり俺の前に現れて引っ掻き回した挙句



急に理由もなく俺から離れてしまい一体あの女は何がしたかったのだろうか?












そう・・・・・あの女・・・・・・・



メイドであるセーラという娘。













俺はこの国の次期統治者であることに誇りを持っていた。



この国を繁栄させるために帝王学を学び武術の鍛錬も怠ることはなく



自分自身を厳しく律していた。



そのおかげか、周りにも次期統治者としての資質を認めさせることが出来



このままいけばスムーズに王になることが出来るだろう。



自分の国を愛し、上に立つ者として頑張ってきたつもりだった。



だが、自分の思ったまま立ち振る舞うことが出来ず



自分自身の感情を押し殺し辛い判断を下さなければならないことも多かった。



表情を変えず残酷な判断を何度も下す私自身を



周囲が冷酷冷徹な男だとそう陰で言っているのも分っていた。



自分の身内だろうが、昔から仲がよかった親友だろうが



罪を犯せば俺はその罪に見合った罰を無表情で指示を出すことができた。



心の中でどれほど苦しんでいようがそれを表に出すことが出来ない。



それがトップになるものの孤独だと俺は受け止めているのだ。



何かを得るためには何かを切り捨てなくてはいけない。











俺はそう父上からもそう教えられてきたのだ。









だが・・・・・それが王になるものの役目だとしても



時には辛く暗くなってしまうことがあった。



自分の判断したことが最上だったのか後悔することも多かった。



だがそんな弱みを見せることが出来ない。



お城では何百人という使用人が仕え



どこの場所でも気を抜く場所が殆どなかった。












そんなお城の生活の中で唯一、王族しか知らない憩いの場所があった。



その場所は王族と管理をするものと唯一臣下では宰相以外



この場所を知るものはいない。











だから、この場所では素の自分を出せる唯一の場所であり




とても大切な空間だった。




いつもなら仲違いしている弟のアランとも



兄弟仲を深めここで息抜きをすることも多々あったのだ。












そんな秘密の庭に急に現れたのはメイドのセーラだった。



初めは俺の命を狙う輩がこの庭に現れたのだと思った。



俺の命を狙うものは数え切れないほどいたから油断できなかった。



それと同時にその招かれざる客の姿を見て衝撃を受けたのだ。











以前から気になっていた女だった。













俺に反抗的な視線をあからさまに向ける女。




ただのくずかごみとしか判断がつかないメイドの分際で




俺の心に波紋をよんだ女。













以前揉めたときに鞭を掠らせても自分の意思を変えなかった



その女がこの秘密の場所にやってきたため動揺してしまったのだ。












そして、だからこそ俺の命を狙う者なんだとすんなり理解できたのと同時に



訳が分らない感情に支配されたのだ。













けれど、彼女は暗殺者じゃないといってきた。



この秘密の庭をそう簡単に見つけることは不可能だ。



簡単に見つかってしまえば俺たちはこの世からいなくなってしまうから。



だが、彼女の視線は嘘を言っているようには見えなかった。



動きも暗殺者のものとは違い多少の武術をかじっているようには見えたが



彼女の視線からは暗い闇がない。



私を殺そうとする殺気もない。



そう私を騙そうと狡猾に近づいたのかと疑いを持っても



彼女の視線を見ると嘘をついているようには見えない。



彼女の視線にはある一種の覚悟があった。



首筋にナイフを付きつけられているというのに



多少の緊張感は感じられるものの



自分のいった言葉に自信を持つ清々しい視線でもあった。










一体この女は何者なんだろうか?













こんな状況下においても自分自身を揺るがない決意があった。





私はだからこそ彼女に興味を持ったのだ。















そうして俺はセーラがこの秘密の庭に来ることを許可した。
















それから彼女との話は興味深いものだった。




今までのメイドはただのくずかごみに等しかった。



メイドとは誰がなっても同じだったから、いなくなれば補充が利く



便利なものとしか判断しなかった。










けれどセーラは自分自身を持っている不思議な女だった。





物怖じもせず俺の目を見て話、感情が豊かで面白い奴だった。




俺が駄目なことをすれば叱り、共感を持てば喜び



今までこんなに面白いと思った人間にであったのは初めてだったのだ。












この秘密の場所でずっとこの関係を持ち続けることが出来る。




そう疑わなかったのにある日彼女は秘密の庭に来なくなってしまったのだ。




初めは体調を崩しここにこれないのだと思っていた。




だがいつまで経っても彼女の姿は現れない。



心配になってメイド長にセーラの事を聞いたのだが



病気になることもなく普通に仕事をしているのだと話を聞いて



訳が分らなかった。











そしてイライラが続くようになったのだ。












彼女は私を避けている。




わざと彼女の仕事をしている傍を歩こうとしても




彼女はけして頭を上げない。




もうこちらをまっすぐに見つめることもなかった。





その姿に私はイライラが募る。











どうして俺は無視をされなくてはならないのだと。




怒りが沸々と湧いてくる。




だが、表立ってセーラと接触することは立場上難しかったのだ。












そんなある日のこと。





セーラが仕事をしているところを遭遇した。




まだ彼女は俺に気がついていない。





近くに人がいないためチャンスだと思った。












一体どうして俺を避けるのか聞きたい!




そう思い彼女に近づこうと思った瞬間体がフリーズしてしまった。




そう、セーラの目の前にアランが現れたからだ。














二人は楽しそうに談話していた。




仕事中だというのにコロコロと笑いながら熱い視線を送るセーラに



私はムッとしてしまった。




すぐにでも彼女とアランの間に立って二人を力ずくにでも離したくなるのを抑える。




俺は一体何をしようとしているのか?





別にただのクズがアランと話しているだけではないか?




俺が気にする必要なんてない。




そう感情では分っているのにもう一人の自分は



怒りでどうにかなってしまいそうだった。













俺は自分自身がよく分からずに二人の前から立ち去ることにしたのだ。










イライラする気持ちは最高潮に渡る。




使用人に当たりつくす俺は自分自身を止めることが出来ず荒れていた。





アランとセーラの仲睦まじい姿を思い出すだけで気持ちが荒れ狂ってしまうのだ。















そうして俺は秘密の庭に逃げ込んだ。





これ以上あの場にいたら何をするか分らなくなってしまうから





自分を整理したくて逃げ込んだ。





ベンチに座りぼ~と噴水を眺めていた。












どれだけそこにいたのだろうか?














その時!人の気配がしたため思わず叫んでしまった。





「セーラか!?」






だがそこにいたのは弟のアランだった。







びっくりした表情で俺を見つめるアランを見てばつが悪く感じた。







「兄上、セーラじゃなくて残念ですね」








アランのニヤニヤした表情に腹を立てた私は




理不尽に怒鳴った!








「五月蝿い!偶々間違っただけだ!」








「兄上・・・・・」










人の気持ちを察する能力が優れているアランは俺の行動に面食らっていたが



それ以上何も言わなかった。




俺もそれ以上聞かれてもどうすることも出来なかったため無言はとてもありがたかった。












それからしばらく何も言わず二人で噴水を眺めていたが




一人で悶々していても自分の気持ちを整理できないことに気がつき



自分から相談を吹きかけた。










「アラン・・・・俺は一体どうしてしまったんだろうな・・・・・・・



ある女のことが頭から離れないのだ。



どこにでもいるクズかゴミのような存在であったのに毎日あの女のことを



思い浮かべてしまうのだ。」









俺の憔悴した姿に驚いていたアランだったが俺の言葉に更に衝撃を受けていた。



「まさか兄上、それはセーラのことですか?」










「ああ・・・そのようだ・・・・・・・・」







それから俺はアランに自分の訳の分らない気持ちを説明した。



自分自身こんな気持ちは初めてでどうすればいいのか分からなかったから



少しでも分ればいいと思い相談することにしたのだ。











ところがしばらく自分の感情を言いながら整理していると



アランは急に笑い出してしまったのだ。








「何がおかしいのだ!」





俺が必死になって説明しているのに笑い出すなんて何事だ!





なのにアランは相当おかしかったのかお腹を押さえて




ひいひいと言いながら笑うのをやめない。





「アラン!」




「申し訳ありません兄上。しかし・・・あははは・・・・・



兄上は自分の気持ちがまだ分らないのですか?」




「分るわけなかろう?イライラの原因はセーラなのだとそれは分る。



だがどうしてあえないだけでイラつくのかさっぱり分らないのだ。」








俺がそういうとアランは急に真剣なまなざしで俺に驚くべき言葉を継げた。







「兄上、それは恋なのではありませんか?」




「恋だと?」








恋・・・・・それはある人を好きになる感情を表す。










名前は聞いたことがあるがその気持ちが一体何なのか俺は知らなかった。




まして俺のような王族に生まれたものがそんな上っ面の




馬鹿な感情を持つことなんてありえなかった。




「まさか俺がセーラに恋をしているとでも抜かすのか?」




「ええ~そうです。」




「お前は馬鹿か!?セーラはメイドでありごみかクズだぞ!



そんな存在でしかありえない女に俺が惚れるとでも!?」




「しかし兄上の話を聞くとそうとしか思えません。



セーラに会いたいのに会いに来ないからこそイライラするのではありませんか?



セーラが私と談話していて腹が立ったのも俺に対して嫉妬心が



沸き起こったからではないのですか?」





先ほどまでの軽いアランではなく真剣に俺に対して考えようとしてくれる




アランに感謝は抱くがそれが恋なんだということはどうしても信じられなかった。











恋だ愛だ・・・・




それが一体どうしたというのだ。





俺は王族として次期後継者を作らなければならない。





しっかりとした家柄の貴族の娘か周囲の姫君を娶るつもりだった。






そこに愛情や恋情等必要など全く感じない。






跡継ぎを設けるのも権力者の務めだ。







円滑に後継者を作るために相手にはある程度の言葉は必要だが



それ以上求めることも求められることも必要などないと思っていた。









俺たちのような王族間の結婚には一番必要がない感情だと思っていたのだ。




なのにアランはとんでもないことを言い放つ。











俺がそんな感情をセーラに持つわけなどない。




そう笑って言い放つことが出来るのにアランの真剣なまなざしを



見つめると嘘を言っているわけじゃないとも感じる。











だが・・・・俺が人を愛することなんて果たしてあるのだろうか?




言葉でしか聞いたことがない感情。









俺はばっさりそれを否定することが今の自分には出来ないであることを




初めてこのとき自覚したのだった。






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いい感じですね♪ 

レイラ姫さん、こんばんはです!
ジーク王子側からたってみた視点からの
物語ですね。
いい感じです♪
とても分かりやすい王子ですね。
そしてセーラと同じでそれがなんなのか
気がつくのが遅いという点でも。
これからの展開がまた楽しみです☻
面白いですね♪

2010/11/13 19:31 | バニラ [ 編集 ]


 

王子視点で書いてみました。
やっぱり王子の気持ちがどんなものか分らないと物語りは面白くないかと思って^^
王子も王子で当然恋心には鈍いです。
二人の恋心への自覚はじれったいですが恋を知らない二人は仕方がないことだと思ってます。

2010/11/16 16:26 | レイラ姫 [ 編集 ]


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